ところがここに無敵の酔っぱらい登場。私のことだ。
何の躊躇もなく皆を置いてその車に飛びつくと、
「いやヤバイっすよ!パンダが来たっすよ!」
そのヤンキーは、あ?という顔で振り返ったが、
パンダと聞いてちょっとだけ顔色を変えた。
「路駐車のきなみ検挙っすよ!逃げた方がいいっすよ!」
「・・・マジ?」
「連れのシャコタン押さえられちまって!」
「お、おう。悪りぃな!」
ボウー、という間抜けな大型マフラーの排気音が遠ざかって行った。
ふははは、ばーか!
セドリックが去ったあと、家主たちが呆れ顔で近づいてきた。
「キタにぃ、すっげ。」
「つかアトサキ考えようよ。」
ふん、空き家解体に酔っぱらいにかなうと思っているのか!
家主たちは私という酔っぱらいを車に押し込むと、
パトカーに目をつけられないように静かに、その場をあとにした。